FLATSTONE's Blog

ギター好き中年のモノローグ

技術系同人誌の行方

コミケ以外にも広がる「技術系」

コミケでは島の数が増えているように見える「技術系」。昔から好きもの達がデジタルものの同人活動をしていましたが、 技術書典といった即売会が出てきたことから、広がりが出てきました。この勢いでジャンルとして 活況を呈するのか?とは思ったのですが、C93では案外、というか、それ程でも無いという印象でした。

技術系同人誌というは、雑誌や本にならないようなニッチな技術についての深堀をする本もあれば、雑誌に掲載されても違和感が無い 流行の技術についてのまとめの本とかもあり、バリエーションはあります。書籍化されない程にニッチかというと、そうでも無く、 昔、同人誌で出たきつね本書籍化され、今でもLLVMの解説書として読まれています。

コレクションするものでは無い

ただ、書籍化されれば元となった同人誌がコレクターズアイテム化するかと言えば、技術系についてはそんな事は無く、やっぱり、 技術系は「使えてなんぼ」なので、内容に差が無ければどちらでも良いです。 これが、他のジャンル(例えば東方系とか)とは異なる部分で、同人誌を買って並べて悦に浸るようなものでは無いし、中身がどれだけ 充実しているかがやっぱり、購入の決め手になります。表紙が好みの絵であっても、内容が興味の無い分野なら買わないです。

(以前、ボーカロイド系で何故かギターのピックアップ読本を同人誌として出した事があったのですが、表紙だけを見て買っていった 猛者が居て困惑しました。彼は中身を見てどう思ったんだろうか・・・)

興味のある分野、無い分野

オレの興味のある分野は結構まだらで、Web系フロントエンドには基本的には興味が無いのですが、ネットワーク関連の新規格 とかの記事があったりすると、購入したりします。また、ハード系はデジタル回路やFPGAや基板設計といった、今保持している エンジニアのスキルに近いものは目を通します。

Webのフロントエンドは技術の流れが速いため、同人誌の内容も変化が速いのですが、それでも、半年に1度のコミケだけだったのが 夏にMakers Faireがあったり、不定期に技術書典があったりすると、 既に購入済みのものも多くなってしまい、目新しいものになかなか遭遇しなくなります。

規模はこの位か

おそらく、現在の技術系サークルの数とかは、技術書典3の参加サークル数が上限で、これ位 で頭打ちだと思います。現役のエンジニアが多いと思いますし、よくもまあ、同人誌を作っている時間があるなぁと感心しますが、 一方で、年に数回の即売会に毎回参加できる程ネタを多く持っているのは石原さんぐらいでしょう。

書籍との差別化

技術系の書籍は分厚くて高いというのが一般的で、部数の多い初心者向けの本は例外として、2,000円、3,000円は当たり前です。 ページ数の少ない同人誌では、記事の寄せ集めのような、所謂、雑誌的なものであれば割高、辞書的な分厚いものであれば割安です。 今後、書籍化されそうにも無いけど、ネット上の記事としては読みづらい、PDFになっていてもページ数が多すぎて辛いコンテンツは 同人誌にまとめるというやり方になっていくのかなぁという気がします。